以上の軌跡を以って、グランドライダーの冠位は戴冠される。
其は、人間の旅路。
炎に都市は沈み、海に文明は溺れても、なお進むことをやめぬ者がいた。
砂を統べる偉大なるファラオ。王座に在りては世界を測り、
だがその視線は玉座の陰にある最愛と友に温かく注がれていた。
王の威厳は冷徹にして寛容、孤高の統べ手は民と愛のために時を刻む。
箱船を建てし義人。洪水の淵で人を選び、
滅びと回帰の狭間に舵を取り続けた者。
彼の手にあるのは善意の極致と重責であり、
文明の灯を次代へと繋ぐために全てを賭す清冽な誓い。
カリブを駆けた黒髭、海賊という概念を残酷に定義した男。
暴虐と魅惑を同時に纏い、海という場そのものを己の伝説に変えた。
血に濡れたその名は、恐怖と共に未来へ伝播し、
やがて人類史における最強の海賊の代名詞となった。
グランドライダー。
それは、人間の進軍そのもの。
冠位を許された騎勢が、真にその責務を果たすとき。
人類はようやく、ただ在ることを超え、
進むことを証明する。
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